北海道・旅の記録(2001年)

2001年8月4日(土)〜13日(月)・本年第5回(通算第24回)
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■ 8月11日(土)・第八日目  ウトロ〜知床峠〜羅臼〜標津〜中標津〜開陽台〜西春別〜養老牛温泉
 天気:朝のうち霧後概ね晴れ。
 

   二日連続貴重な宿代に見合う成果をあげられないままの朝を迎えた。 宿の周囲は一面の霧で全く視界が効かない状態である。
  実は泊まった客室には不可思議な「開かずの扉」があり、夜の間不気味で非常に嫌な感じがしていたのだが何も起こらずホッとして
  いるところであった。 こんな状況でも朝風呂に行く運転者氏を待って、早々にチェックアウトする。(ああ、無駄金であった、、、、)
   今日は中標津町の毎年宿泊しているお馴染みの宿なので安心できるのが救いである。
 ◆ 峠越え

  本来ならカムイワッカ湯の滝まで滝登りに行くのだが、一昨年から始まった知床林道交通
 規制で一般車両の通行が禁止されている関係ででシャトルバスに乗らないと滝まで行けな
 いため今年も断念した。(交通規制期間は年々長くなる傾向にある)
  知床峠に向う途中いつもは下から見ているオシンコシンの滝を上側から見物した。川の流
 れ自体は大したこと無いのだが、滝となるとまた別の表情を見せるところがなかなか良い。
 下の駐車場はいつでも混雑しているがこの場所は比較的穴場かと思われる。
  知床峠はあまり天気が良くなかったので短時間で済ませ羅臼側に下り一気に標津町まで
 行くこととした。(この間ほとんど寝ていた)
  
  【写真: 滝の上の道路上から見た「オシンコシンの滝」】
 ◆ 標津〜中標津

  羅臼からR335を延々と南下して、薫別のトンネルを過ぎ忠類川を越え標津町市街に入る。
 鮭の遡上する武佐川の河畔にたつ「標津サーモンパーク」に立ち寄る。シーズンには鮭が
 遡上する様子をガラス窓越しに観察できるという施設だが、まだその時期でないため「淡水
 魚博物館」と化していたが、カラフトマス、イトウなどの泳ぐさまを観察するのは楽しい。
 意外に良かったのは、「展望タワー」からの眺めで、内陸方向にサバンナというか、アマゾン
 というか、まあその種の日本離れした光景の中を1本の道がうねって行く様子は一見の価値
 があるように思われた。
  中標津迄移動して、有名なアイスクリーム店「ラ・レトリ」でジェラートをいただく。さすがにお
 客がひっきりなしに来るので早々に退散し、運転者氏がペリカン便で荷物を自宅に発送する
 のに付き合った後、開陽台まで移動する。
  かつては「ライダーの聖地」と言われた開陽台だが、展望台が新しくなって以来徐々に観
 光地化が進行しており、今日もバスが1台来て元気な老若男女を吐き出していた。
  わたしは多分10回くらい来ているが、毎回それなりに楽しめる場所で気に入っている。
 展望台内の軽食堂で遅めの昼食を済ませとりあえず今日の宿泊地方向に向った。

  【写真:開陽台近辺の有名な撮影ポイント・真直ぐ続く道 「北十九号線」】
 ◆ 養老牛温泉

  あちこちで中標津の風景を見た後、まだ時間があるので「西春別」まで行きかつての国鉄
 標津線の駅にある別海町交通記念館に立ち寄る。途中雑貨屋さんで道を聞きつつやっと
 到着すると既に閉館していた。(3時で閉館というのは早すぎませんか?別海町さん)
  別海町(人より牛が多い酪農の町)から再び中標津町に入り、養老牛温泉をめざす。
  養老牛温泉は中標津市街から車で約30分ほど行った標茶町にも近い山峡の中の出湯で
 ある。宿が4軒だけの小さな温泉街だが、林道を数キロ行った河畔にある無料の露天風呂
 「からまつの湯」はガイド等で秘湯として結構知られていると思う。
  ここはかつて寅さん映画「男はつらいよ」のロケ地になったところで、寅さんが熊に追われ
 るというシーンを思い出される方も多いと思われる。ロケ地は「藤や」という旅館で今も営業し
 ており、映画関係者の来訪も多いと聞いている。
  我々の今日の宿はその「藤や」と道を挟んで反対側にある「ホテル大一」である。

  【写真: 「藤や」前にて(『映画の中の中標津・昭和59年第33作』と書いてあります)】
  

 
 ◆ ホテル大一
 
  ログハウス風の玄関を入ると左側がフロント、正面がロビー、正面右手奥がお食事処兼
 朝食会場で、ロビーには当館の老犬「だいちゃん」が寝そべっている。
  こちらの宿は毎年何らかの変化・工夫が加えられており、宿側の経営に対する前向きな姿
 勢に毎回感心させられている。今年は7月に内装と客室の改装・模様替えを行ったとのこと
 で一部の客室にはロフトが設けられていた。
 今年の冬までにはロビーに暖炉を新設し、団欒の場にする計画もあるとのとこであった。
  宿の自慢は渓流沿いの混浴露天風呂で岩風呂風の露天風呂の横には、渓流が流れて
 素晴らしい風情が感じられる。(混浴風呂の上部には男女別の露天風呂もある)
  今回は、運転者氏の希望で露天風呂付の部屋を奮発した。渓流をのぞめるベランダに木
 製の湯舟が設えられており、好きな時間に湯浴みができるのが嬉しい。湯上りにベランダで 夜風にあたりながら缶ビールを飲めば最高の心持である。(^_^)
  
  【写真左上: ホテル大一の露天風呂(湯気で見にくいですが)】

  【写真左下: 客室付きの専用露天風呂(定員約1名)】

  【写真下: 夕食の一部(先付、サラダ、煮物、鍋物、ヤマベの姿寿司、ヤマベの活造り)】
         その他、ヤマベの塩焼き、鮭のソテー、ホタテの刺身等、、、たくさん。

 
 本日の宿泊先:中標津町・養老牛温泉「ホテル大一」
 
 コメント:平成6年の初利用以来、年々進化を続ける努力の宿といった感じである。 常連さんが多い宿らしく色々工夫をしないと満足
      させられないといった事情もあるようだ。 部屋のタイプは色々で今回利用した部屋は3室ある露天風呂付きの部屋の一つで
      あるが、離れの部屋もあるようだ。 食事はバリエーション豊富な内容でボリューム的にも充分満足できるだろう。
      また、朝食にも手抜きが無いメニュー豊富なバイキングで、焼き立ての目玉焼きがオーダーできるのも嬉しい。今年は、朝から
      つき立ての餅を黄粉餅、あんころ餅などにして振舞ってもらいとても美味であった。道東周遊の際には是非立ち寄って損の無
      いお薦めの宿である。
      
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