北海道・旅の記録(2001年)

2001年8月4日(土)〜13日(月)・本年第5回(通算第24回)
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■ 8月10日(金)・第七日目  卯原内〜女満別〜東藻琴〜小清水〜清里町〜知床・ウトロ
 天気:朝から快晴(暑い)
 
   宿の選択を誤ったという悔悟の念に鬱々としつつ朝を迎えるが、朝から紺碧色の青空がひろがっていてやや心が和む。が、暑い。
  食事も適当に済ませてチェックアウトし、目の前のサンゴ草郡生地を見学した後、一路知床半島・ウトロをめざす。
  今日は、観光船で知床岬を見る予定になっているのでこの晴天は願ったり叶ったりである。途中最近その丘陵の風景に人気が出て
  いる女満別周辺で丘巡りを楽しみ昼前迄にウトロに到着の予定である。実は今日の宿にも一抹の不安が、、、、。





 
 ◆ 女満別で

 
 道道591、248、R39で女満別に至る。女満別は黒沢明監督の映画「夢」のロケ地になっ
 て以来、その丘陵風景の美しさが注目され始めたようだ。 確かカラスの舞う麦畑の中を映
 画監督のマーティン・スコセッシ扮するゴッホが歩くというようなシーンだったと思うが?、、。
 しかし、今回はそのロケ地に到達することができなかった。 美瑛ほど整った風景ではない
 がそれなり美しい景色を堪能できる場所だと思う。。
  左の写真の道は、ロケ地への案内版や最近できた展望台(眺望はハッキリ言って良くない
 が)とは逆の方向(東向き)に行った処で見つけた風景である。 実際は、写真に写っている
 よりももっと先の方迄アップダウンの道が続いていた。(正面の斜里岳が美しい)
 
  【写真:上: 遥か斜里岳に向かって延びるアップダウンの道(女満別近郊)】
 

 ◆ 清里町にちょっと立ち寄り

  女満別で時間を食ったため相当焦ってウトロに向っているのであるが、ここで一寸寄り道
 をした。 斜里町南側にある清里町は私の最も好きな町のひとつで雄大な斜里岳の麓に
 広がる田園風景は、何故か人を惹き付けるものがあると勝手に確信している。(^_^;)
  寄り道の目的は、この地で一昨年まで営業していたホテル・ポリーニャのその後の様子を
 検分することであった。ここは半田さんというシェフが腕を振るうフランス料理が評判で2度程
 宿泊したことがあるホテルであったが、経営難ということで休業中である。非常にユニークな
 設計で知られた建物自体には、ある程度のメンテナンスが施されているらしく、「荒廃」した
 という感じは無く多少安心した次第である。
 (尚、半田シェフは今年7月より旭川で自分のお店を開店したとのことです)

  【写真:下: 休業(廃業?)中のホテル「ポリーニャ」外観(正面入口方向を見る)】
                                 (撮影:2000年8月:提供とっかり君)
 
 ◆ 女満別〜斜里・ウトロに向う道

   女満別から知床方面に向う場合、内陸部の道道246号小清水女満別線、R334等を通って、東藻琴小清水、清里、斜里と進んで
  行くと素晴らしい風景を楽しむことができる。周辺には初夏の芝桜で有名な公園や温泉、最近できた小清水町のリリーパークなど見
  どころもあってゆっくりドライブを楽しむにはとても良いルートある。是非お薦めする。
   斜里附近から海側に向い、前方に遥か知床連山やオホーツクの青い海が見えてくれば、そこが知床半島の入口である。
 

 
  ◆ 知床岬へ@
 
  かなり焦ってウトロ市街に到着したのが12時少し前、観光船出港は12時15分である。
 ウトロ港の手前、オロンコ岩(ウトロ港に聳える岩山)のトンネルをくぐった先の有料駐車場
 に車を預け、今来た道を戻って切符(6000円は高いなあ)を買う。我々の乗る観光船以外
 にも小型クルーザーや漁船まがい(と言うか「漁船」らしい)の小型船舶での知床岬見物を
 っているところがあるが、この連中の客引き行為が非常に不愉快であった。
  実際小型船舶のほうが海岸線に接近できて良いのだが「船酔い」への恐怖もあって今回
 は断念したが、今日ほど天気が良く海も凪いでいれば安心かもしれない。
  乗船前に運転者氏が「かっぱえびせん」を買い、レンタル双眼鏡を入手して出港である。
 岬まで往復約4時間の航海である。この船は冬場は網走で流氷観光船「オーロラ号」とし
 て運航しているので、昨年一度乗船したことがある。
  大半の乗客が海鳥にかっぱえびせんをやっているのが面白い。

  【写真左:船上で餌のかっぱえびせんを待つ「カモメ氏」】

【写真下:「観光船」よりの風景、左から 「岩尾別海岸」 「カムイワッカの滝と硫黄山」 「観光船の航跡」】
 
     


 

 ◆ 知床岬へA

   写真のとおりに素晴らしい天候のなか、船上デッキで海岸沿いの風景を楽しむ。
 プユニ岬乙女の涙岩尾別海岸カムイワッカの滝等有名どころを眺めつつ船は進む。
 もしやと思いつつ、双眼鏡でを探すもさすがに発見できない。そもそも海岸までの距離が
 相当にあるので、羆を見るなら小型船のほうが全然発見の確率は高いだろう。
  約1時間40分ほどで知床岬が視界に入って来た。岸壁もあるが一般の上陸が禁止され
 ているとのことである。ただ重機が入っていたのを見ると岸壁の拡張工事をしていたようだ。
  船は岬の反対方向に廻り込むことは無く、だいたい写真の位置で反転して帰路につくの
 だが、是非羅臼側のほうに行く航路も作ってもらいたいものである。(以前はあったらしい)
  岬の向こう側に綺麗に見えた国後島の姿が印象に残る瞬間であった。
  復路はかなりダレる航海で、わたしもデッキから船内のソファーに移動して爆睡してしまっ
 たのであった。ウトロに戻り、郵便局横のセイコマートで買物をし知床峠まで往復して今日の
 宿に向う。オシンコシンの滝の手前から登りの道を数分進むと鹿の親子が現れ、少し見物
 してさらに進むと宿の目の前であった。そして朝の危惧は現実のものとなったのである。
 
  【写真左: 前方に知床岬先端部と国後島を望む 】
 
 本日の宿泊先:ホテル海陽亭(旧称知床パークホテル・斜里町ウトロ郊外) ※絶対に宿泊しないでください!
 
 コメント:正直言ってそれなりの金をとって人を泊める宿ではない。(激怒!) ウトロから少し離れた高台にあり、足元はオシンコシンの滝
      が流れているなど立地的には恵まれていると思われるが、一歩間違うと「廃ホテル」の趣すら感じさせるものである。
      多少設備が古いのは仕方が無いとしても、「古い」と「汚い」では決定的な相違がある。廊下階段の足元・壁とも清潔にしようとい
      う意思が全く感じられないありまさま。「展望室」と称する屋上は、正に「廃ホテル」そのものの惨状である。(崩壊し打捨てられた
      ベンチ等)。部屋内でも窓の網戸がものの役に立っておらず羽虫の大群の侵入を許したため、暫し殺虫剤での虫征伐に追われる
      悲劇をあじわった。食事も評価対象外。繰り返しますが、絶対に行かないでください。(T_T)
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