北海道・旅の記録(2002年)

2002年8月2日(金)〜10日(土)・本年第3回(通算第28回)
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  ■ 第八日目/8月9日(金 帯広〜池田・ワイン城〜オサルシ温泉〜糠平湖・タウシュンベツ橋〜然別湖畔〜富良野
  天気:曇り一時雨、曇り

  今日も天気悪し

   既に諦めの境地に入っている空模様の悪さに「ため息」つきつつ、1階のカフェレストラン「バードウォッチ・カフェ」で朝食を頂戴する。
  時間がちょうど良すぎて案の定混んでおり、入口近くのカウンター席に案内されてしまう。毎度E氏が朝寝坊をかさねているのでこう
  いうはめに陥ってしまうのだ(憤慨)。毎回朝は7時までに起床8時前には朝食に取りかかるように命じているのだが全く改善されな
  い。今日も行程が長いのだが、、、。
  
  
  チェックアウトして駐車場まで行くと目の前を通りすぎる影が・・。近所のエサ
 場に向かう「エゾリス」君である。このホテルは市街中心部から若干離れた緑
 の多い公園に隣接しているので、この「エゾリス」君の姿は頻繁に目撃されて
 いるようである。
  ほとんどじっとしていることの無い「エゾリス」君の勇姿を撮影しようと駐車場
 内を右往左往すること15分。やっと撮れたのが左記の写真の後姿である。

  ホテルから帯広駅の向こう側の六花亭本店を再訪し、昨日買えなかったお目
 当ての「サクサクパイ」「マンゴープリン」を購入し帯広市内を北に向かった。
 

  【 写真左:北海道ホテル駐車場を疾駆する「エゾリス」君(の背中) 】

  ◆ 池田へ
  
  今日の最終目的地・富良野までは急げば2時間程
 度で到着してしまうのだが、かねてより懸案となって
 いる未訪問物件&温泉入湯のためかなりの大廻ルー
 トとなった。まずは帯広のお隣・池田町に向かうため
 十勝川
を渡りR241から道道73号帯広浦幌線で十勝
 川の北を走り温泉街を貫通して東進。
  利別川を池田大橋で渡れば池田町中心部である。
 かつて「ふるさと銀河線」から「根室本線」への乗換の
 ため夜の池田駅ホームに降り立っただけの池田町に
 実質的な初見参を果たす。
  渡道歴28回にしていまだ未訪問の大メジャー観光
 ポイント「池田ワイン城」を訪問する。さすがに訪問者
 に途切れは無く、韓国の団体さんと思しき方々と館内
 で遭遇。お決まりの「ワイン試飲コーナー」は大盛況で
 あった。酒類を嗜まないE氏は「葡萄の原液ジュース」
 的なものを飲んでいたが値段の割りに美味そうに見え
 ないので私はパスしておいた。展望コーナーからさほ
 ど広がりの無い眺望を眺めると、ワイン城の立つ丘の
 足元に「池田駅」がこじんまりとした姿を見せていた。
 「こんな小さな駅だったろうか・・。」というのが正直な
 感想である。
  






【上図:本日の行程 (:出発地、:宿泊地、:ポイント)
          
 
  ◆ オサルシ温泉入湯

   池田からはR242から道東自動車道・池田ICの下をくぐって道道31号音更池
  田線へ。十勝四駆ランド・オートキャンプ場に併設されたオサルシ温泉・白樺ハ
  ウスの温泉に立ち寄り。十勝川温泉のと似たール系の湯が手頃な広さの湯舟
  に溢れておりなんとなく気に入ってしまった。天気が良ければ湯船からガラス
  越しに日高山脈の姿が綺麗に見えるそうである。入湯後車内で一服。 
   静かな林に囲まれたで戸外で六花亭で買ってきたお菓子を頂戴する。正に
  旅の贅沢といった心持である。オサルシ温泉の詳細は⇒こちらへ
  
   温泉も堪能したところで本日の主目的である「糠平湖」に向け移動を開始。
   
   【写真右:十勝平原を縫って走る道(音更町・道道31号にて)

         
   ◆ 糠平湖畔・「タウシュベツ橋」訪問
  
  音更町から「十勝平原広域農道」を爆走して一気に上士幌町まで抜ける。平
 行して北上するメインのR241にはそれなりの交通量があるが、そこから東にそ
 れた立派な農道にはほとんど車を見とめず又信号も無い。十勝の大平原を抜け
 る「北海道らしい」道の代表格代表格の一つであると個人的には思う。上士幌町
 中心部でR273に入れば糠平湖までは一本道である。
  糠平ダムを右手に見て進み、糠平の温泉街(やや寂しげ)を抜け湖の北端を
 目差す。R273を右手に折れ「糠平三股林道」に入り湖畔に向かう。R273は糠
 平湖の西側を走っているが、この林道のダート道は東側をダムまで走っている。
  正直、熊のでそうな林道であるが路面の状態も良く、我々と同じ目的の方々も
 多いので安心して進み、湖畔寄りにかなりスペースがあるところに到着。ここに
 車を置いて林道から右手に別れる小径(左の写真)を徒歩で進む。車でも進入
 可能(バイクは進入している)なように感じるが湖畔手前が大きな水溜まりとなっ
 ており、反転するスペースも厳しいので自重したほうが無難である。

  【写真左:「タウシュベツ橋」への道(糠平三股林道)】


   木々に覆われた道を200〜300メートルをほぼ同時に到着した3人連れの方々と歩く。森が切れ一挙に明るくなると足元が一面
  ごつごつした石の湖畔に出る。そしてその正面に目的の「タウシュベツ橋」が現れる。



【写真上:「タウシュベツ橋」@(糠平湖・南西岸方向を見て)】


   「タウシュベツ橋」は、通称「めがね橋」と呼ばれるアーチ型の「廃橋」である。かつてこの地には糠平湖のさらに北の「三股地区」の
  豊富な森林資材を搬出することを目的にした「旧国鉄・士幌線」が存在した。この旧士幌線の遺構群のうち、随所に残された「アーチ
  型の橋」が近年「産業遺跡」として脚光をあびている。その中でも旧士幌線が「糠平ダム」の建設の際にその路線を付替えられたため
  廃橋となったこの「タウシュベツ橋」は代表的な存在である。湖畔の水位の上下によってその姿を水面に没しまた浮かび上がる様子や
  「ローマ時代の遺跡」のような風貌とも相俟って広く知られており、その姿を表わす渇水期には多くの見学者を集めている。 

  参考:「ひがし大雪アーチ橋友の会」こちらへ 
   
          

   アーチの橋脚を部分を見る。水没と浮上を繰り返し、冬の厳寒にさらされる
  ため表面は風化が進行しているが、それが「独特の風情」と「歴史の重み」を
  感じさせている肌合いとなっている。。
   かつては橋の上に登ることもできたが、いつ崩壊しても不思議ではない状況
  のため今は禁止されている(不心得者は後を絶たないようであるが)ので充分
  にご認識していただきたい。

   この時点で既にギャラリーは10名程度に増えており、最近の人気の程度が
  うかがえるが「団体ツアー」が来るようなところではない。

   【写真右:「タウシュベツ橋」2(糠平湖・南東岸方向を見て)
  
  橋上の様子。戦時下の物資の無い時代に作られてためアーチ橋には砂利が 
 多用されている。外側の鉄筋の姿がリアルである。
 
 
 【写真左::「タウシュベツ橋」B(橋上部※橋への立入は崩壊の危険性のため厳禁)

          
 
  林道をさらに奥に進んだ地点、やや高度が高く開けた所から湖畔と橋を望む。
 立枯れた木の切株と湖水とアーチ橋の姿が独特の雰囲気を感じさせる。
 天候が良ければ、湖の背景に「ニペソツ山」とその山系の勇姿が映えるのである
 が、私がこの方面に来るとだいたいこのような曇天であるとことが悔しい。

  今少し眺めていたいところだが既に15時近くなっているため橋を後にする。
  元来た林道をR273まで戻り南下、道道85号で幌鹿峠を越え然別湖畔を経由
  して富良野に向かった。

   【写真右::「タウシュベツ橋」C(全体像)

  ◆ 然別湖畔〜富良野

    然別湖畔で暫し休息して出発(16:00)。今日は18時には富良野入りしたい事情があるのであるがほぼギリギリの時間であろう。
   道道85号で鹿追町瓜幕〜西へ折れて道道593で新得町に入り、トムラウシ方面から南下してくる道道718号へ左折。狩勝峠を越
   えるR38に向かうべく「三十号」という地点から舗装農道をさらに西に行けば下新内でR38に合流。ここからは富良野までほぼ一本
   道。狩勝峠〜落合〜幾寅〜樹海峠を越えて富良野市内に入り、東山の先、山部手前のR237との合流附近から交通量は段違いに
   増えてくる。さすがに道内最大の観光ポイントへの道である。
    JR根室本線・山部駅横でR38を離脱、空知川に架かる橋を渡って道道985を北上。同じ富良野市街方向に向かう道であるが全く
   交通量が違う。ほとんど停車することなく富良野のホテル、ペンション等が集中する北の峰地区に到着、今宵の宿に直行した。
 
    ここのところお馴染みの「新富良野プリンスホテル」にチェックイン。部屋で一息入れた後、E氏をホテルに置いて、ホテルと真向か
   いの丘の上にある「富良野演劇工場」にTAXIで向かう。何度か来ている劇場でのコンサートを楽しんだ後、夕食兼用の宴会に突入。
    地元知人の皆様、道外からの方、当方の良く知らない方々などを交えて宴会。その後さらに富良野市内で二次会を過ごし、深夜
   ホテルに戻り、即就寝となった。(01:30頃)

 
 
   本日の宿泊先: 富良野市・新富良野プリンスホテル宿詳細頁へ

   本日のお献立 富良野地麦酒館にて地元の知人の皆様等と宴会。その後市街某所にて二次会。
    
    
E氏はホテル内の「ニングルテラス」でお茶などした後、バイキング会場で「暴飲暴食」したらしく、半死半生の態であった。全く自己管理、
    自己抑制の出来ない体質のようである。確かに、ここのバイキングでは過食ぎみになるのではあるが、、、。

    

   本日の走行距離: 303km(延べ2800km)
                                                                         最終更新2003.3.2
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